イベントシナリオ『キミに捧げし大地のソナタ』の第3話について書いていきます。
サタナイルの真意を探るべく、ソロモンの召喚も拒否して彼女の「侵略」を見守るバルバトス。その手口は「住民を脅して数日間退去させ、そのスキにフォトンスポットからフォトンを回収する」というものでした。さらに、戻ってきた住民のためにフォトンを少し残しておくという優しさまでもを見せました。
ヴィータ自身もフォトンを持っているため、まとめて「始末」するほうが効率的です。彼女のまどろっこしい犯行は戦争を是とするメギドラルの純正メギドのものとは思えません。
彼女を変えたもの、それは音楽でした。
偵察で訪れた街で偶然聴いた「音楽」という存在に彼女の魂は大きく揺さぶれました。無から何かを作り上げるという行為はメギドラルにはない文化です。
破壊と暴力に塗れ、緩やかに破滅へと向かっている母国。音楽という「創造」ならばメギドラルを救えるかもしれない。そう考えた彼女は音楽へと傾倒していきました。
ですがメギドラルの上層部がそんなものを許すはずもありません。今回のフォトン回収任務もその罰のひとつだったようです。
彼女の理想は世界の破滅ハルマゲドンを止めるべく奮闘するソロモンとそのメギド達のそれと似ています。バルバトスは彼女を勧誘しますが……。
あくまで「愛するメギドラルのため」行動するサタナイルにとって、ソロモン一派に加わることは母国への裏切りです。バルバトスの誘いを断りますが目指すものは一緒。胸の内をさらけ出した彼女はどこか表情も明るげに見えます。
しかし、メギドラルには「音楽」という文化を受け入れないのと同じように「愛」などという概念もありません。叶うはずもない理想を掲げる彼女を案じるバルバトス。
フォトンの回収が終わり、次の作業へ向かう部下アリキノ。
従来、ヴァイガルドのフォトンをメギドラルへ運ぶには、帰還させた幻獣を「解体」し回収するという手段を取るようですが、幻獣であっても殺しはしたくないサタナイルは別の方法をとっているようです。
フォトンを操ることが出来るふたりは、幻獣からフォトンを移動させ「携帯フォトン」という物質に固定することでフォトンを回収しているようです。
わざわざイラストまで用意されているあたり、今後も登場してきそうなアイテムです。
「最近のメギドラルはずいぶんと便利な世の中になったんじゃのう」とジェネレーションギャップを覚えるバルバトス。
実は長命者だったバルバトスに対し、サタナイルは「バルバトスというメギドを知っているか」と問います。眼の前におるじゃろ。
やはりバルバトスはメギド時代から奔放に音楽を愛し、それが理由で追放処分を受けた「変わり者」のメギドだったようです。
ヴィータの「ソナタ」と「ストラ」は姿を消し、メギド「サタナイル」と「バルバトス」が今はじめてここで相まみえました。
隠すものもなくなり完全に打ち解けたふたりは本音で語り合います。音楽を愛し追放処分となったバルバトスは、サタナイルを始め「芸術」を愛するメギド達の中では語り草となっていたようです。
そんなバルバトスにサタナイルは「音楽よりも命を優先する気はなかったのか」と問います。その問いに対し、音楽は自分の一部でありそれを捨てることは考えられないと答えるバルバトス。
サタナイルも同じ考えではあるものの、そのせいで弟分とも呼べる部下のアリキノにまで処分が下ることを恐れています。サタナイル曰く、彼は音楽を愛しているわけではないが自分の理想に賛同してくれる仲間であり、本来は「真っ当なメギド」とのことです。2話の「正しいことが正解とは限らない」という思いはここにかかっていたようです。
そんな会話をしていると、当のアリキノがボロボロの姿で戻ってきました。
一方のソロモン一行。テノルの街から逃げ出してきた本物の「ストラ」から事の顛末を聞き出します。
サタナイルというメギドが幻獣を引き連れ侵略を宣言。だが無差別に襲ってくることはなく、「数日間退去していれば命だけは取らない」という不思議な条件を住民に提示しました。
拒否権のない住民は仕方なく近くの森に数日間避難することに決めます。ですが数日後幻獣に襲われ、住民のほとんどは死に絶えました。
非道な手口に憤るモラクス。ですが、これはサタナイルがバルバトスに語った内容と矛盾しています。もちろんソロモンたちがそれを知る由はありませんが。
テノルに到着するも人も幻獣の気配もありません。わかることはここもフォトンがほとんどなくなっているということだけ。
わざわざ住民を追い出し、街を破壊しないという手口に疑問を覚える一行。「真っ当なメギド」ならそんなことはしないはずです。
サタナイルは指揮棒のようなものを振るっていたという謎の情報。そして指揮棒すら知らない田舎少年ソロモンとそういえば長命者だったクロケル。
サタナイルを見つけるため街から街へ移動する一行は、その道中で荒野に取り残された人々が幻獣に襲われている現場に出くわします。
そして、その幻獣の中にはクロケルが見かけた鳥型の大型幻獣の姿もあります。凶行を止めるべく戦闘を開始するソロモン達。
致命傷を負った大型幻獣はなんとヴィータへと姿を変えます。犯人の正体は「幻獣化」の改造を受けた純正メギドであり、サタナイルの部下アリキノでした。彼はサタナイルの指示を破り、退去している人間も襲っていたようです。
致命傷を負っているアリキノですが、音楽で巧みに幻獣を操り逃げおおせ、なんとかサタナイルのもとまで帰っていったようです。
可愛いなお前ら。
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