呪禁の能力を解説【MTGメモ】

mtg 呪禁の解説 MTG

『マジック・ザ・ギャザリング』のルールを私自身も学びながら紹介するMTGメモ。

今回はキーワード能力『呪禁』について書いていきます。

イメージが似ているプロテクションの効果と混同されがちなので注意が必要です。

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呪禁とは

MTG公式サイトの『マジック総合ルール』から呪禁の定義を引用しました

702.11. 呪禁/Hexproof

702.11a 呪禁は常在型能力である。

702.11b パーマネントが持つ呪禁は「このパーマネントはあなたの対戦相手がコントロールしている呪文や能力の対象にならない」を意味する。

702.11c プレイヤーが持つ呪禁は「あなたはあなたの対戦相手がコントロールしている呪文や能力の対象にならない」を意味する。

702.11d 「[性質]からの呪禁/Hexproof from [quality]」は呪禁 能力の変種である。パーマネントが持つ「[性質]からの呪禁」は、「このパーマネントは、対戦相手がコントロールしている[性質]呪文や対戦相手がコントロールしている[性質]発生源からの能力の対象にならない。」を意味する。「[性質]からの呪禁」能力は呪禁 能力である。

702.11e オブジェクトに呪禁を失わせる効果は、そのオブジェクトからすべての「[性質]からの呪禁」能力を失わせる。プレイヤーに呪禁を持つクリーチャーを呪禁を持たないかのように 対象にしてよいとする効果は、プレイヤーに「[性質]からの呪禁」能力を持つクリーチャーを選んでもよくする。呪禁を持つカードを探す効果は「[性質]からの呪禁」能力を持つカードを探せる。

702.11f 「[性質A]からと[性質B]からの呪禁/Hexproof from [quality A] and from [quality B]」は、「[性質A]からの呪禁」と「[性質B]からの呪禁」の省略であり、2つの別個の呪禁 能力として働く。効果によって、そのようなオブジェクトが[性質A]からの呪禁を失った場合も、そのオブジェクトは[効果B]からの呪禁を持ったままである。

702.11g 1つのパーマネントや1人のプレイヤーに同一の呪禁 能力が複数あっても効果は変わらない。

マジック総合ルール(和訳 20200703.2 版)より引用

呪禁の効果

呪禁を持つクリーチャーは対戦相手の呪文や能力の対象になりません。

そのため、「クリーチャー1体を対象にし破壊する」「クリーチャー1体を対象にし○点のダメージを与える」というような単体除去を実質無効化。

非常に除去耐性の高い能力だと言えます。

また、呪禁はクリーチャーだけでなく、土地などのあらゆるパーマネント、そしてプレイヤー自身も持つことが可能です。

呪禁の表記について

呪禁の効果には2パターンあります。

『呪禁』とだけ書かれている場合は、対戦相手がコントロールしているすべての呪文・能力の対象になりません。

『〜からの呪禁』と書かれている場合は、対戦相手がコントロールする呪文・能力のうち「〜」に該当する発生源が対象に取ることを禁じます。

『赤からの呪禁』という表記であれば、対戦相手がコントロールする赤の呪文や赤のパーマネントによる能力では対象に取ることはできない。

呪禁の詳しいルール

呪禁の効果について、勘違いされがちな点や知っておくと便利なルールをまとめました。

ダメージを無効には出来ない

呪禁はあくまで「対象にならない」能力に過ぎません。

『黒からの呪禁』持ちクリーチャーだからといって黒のクリーチャーにブロックされないわけではありませんし、戦闘したら普通にダメージを負います。

類似能力のプロテクションの効果と混同しがち。

自分の呪文・効果の対象に取れる

呪禁の対象は対戦相手がコントロールしている呪文・能力に限られています。

そのため、パンプ呪文やエンチャント(オーラ)、装備品を付けて強化することが可能です。

プレイヤー問わず対象に取ることを禁ずるプロテクションとは違い、デメリット要素がない。

対応色を含む多色にも有効

『黒からの呪禁』のように色が指定されている場合は、黒だけでなく、黒を含む多色の発生源が対象に取ることを封じます。

範囲が全体の効果は防げない

「対象に取られないなら除去には無敵!」と思われがちですが、除去手段は存在します。

「クリーチャーをすべて破壊する」全体除去、「各クリーチャーにそれぞれ○点のダメージを与える」全体火力は、どちらも対象を取らないため呪禁で防ぐことはできません。

プレイヤーが呪禁を持っている場合も同様に、「各対戦相手は〜」「各プレイヤーは〜」という表記の呪文・能力は対象を取らないので呪禁の効果外。

生け贄に捧げることを防げない

プレイヤーに生贄を捧げることを強制する『布告』効果は、パーマネントが呪禁を持っていても防ぐことはできません。

生け贄にされるパーマネントを対象に取るわけではないためです。

なお、布告の多くはプレイヤーを対象に取るので、プレイヤー自身が呪禁を持っていれば封じることが可能。ただし、「各対戦相手は〜」など対象を取らない場合もあるので注意。

ハンデスや打ち消しは防げない

呪禁はパーマネントとして戦場に出ている時のみ効果を発揮する能力です。

手札にいる状態での「手札を捨てる」能力や、呪文として唱えた状態で「打ち消す」能力の対象にならない、というわけではありません。

除去に対応して呪禁を付与するテクニック

除去に対応して呪禁をつけることで不発にさせるテクニックが存在します。

例えば、対象のクリーチャーを破壊する『取り除き』にスタックして『レインジャーの悪知恵』で呪禁を付与とすると……

『取り除き』解決時にクリーチャーは呪禁を持っており、対象として不適正。効果を発揮することなく墓地へ送られます。

まとめ

  • 呪禁を持つパーマネント・プレイヤーは対戦相手がコントロールする呪文・能力の対象にならない。
  • 呪禁は対象にならないだけで、破壊耐性やダメージ軽減を持っていない。
  • 全体除去や布告など、対象を取らない能力には弱い。