『マジック・ザ・ギャザリング』のルールを私自身も学びながら紹介するMTGメモ。
今回はキーワード能力『絆魂』について書いていきます。
ダメージを与えたぶんだけプレイヤーのライフを回復させる、ライフレースにおいて非常に強力な能力。
ルール上難しいところはありませんが、戦闘以外の方法でダメージを与えても回復できる、というのは覚えておくと便利だと思います。
絆魂とは
MTG公式サイトの『マジック総合ルール』から二段攻撃の定義を引用しました。
702.15a 絆魂は常在型能力である。
702.15b 絆魂を持つ発生源が与えるダメージは、その発生源のコントローラー、あるいはコントローラーがいない場合はそのオーナーのライフを、その点数に等しい点数だけ増加させる(これは、そのダメージにより発生する他の結果に追加される)。rule 120.3 参照。
702.15c 効果がダメージを与えさせる前にそのパーマネントが戦場を離れた場合、絆魂を持つかどうかを決定するために最後の情報を用いる。
702.15d 絆魂のルールは、ダメージを与える絆魂を持つオブジェクトがどの領域にあっても機能する。
702.15e 絆魂を持つ複数の発生源が同時にダメージを与えた場合、それぞれは別個にライフを得るイベントを作る(rule 119.9-10 参照)。
例:「あなたがライフを得るたび、アジャニの群れ仲間の上に+1/+1カウンターを1個置く」という能力を持つ《アジャニの群れ仲間》と、絆魂を持つクリーチャー2体をコントロールしているプレイヤーがいる。その絆魂を持つクリーチャーが同時に戦闘ダメージを与えた場合、《アジャニの群れ仲間》の能力は2回誘発する。
702.15e 一つのオブジェクトに複数の絆魂があっても効果は変わらない。
絆魂の効果
絆魂は与えたダメージだけプレイヤーのライフを回復させる能力です。
絆魂を持つクリーチャーがダメージを与えると、その点数だけコントローラーのライフが増加します。
絆魂の対象はプレイヤー・プレインズウォーカー・クリーチャー……ダメージを与えられる対象であればなんでも構いません。
また、絆魂は常在型能力のためスタックに乗りません。ダメージを与えると同時にライフが回復します。
絆魂の詳しいルール
絆魂の効果について、勘違いしがちな点や知っておくと役立つルールをまとめてみました。
ダメージならなんでもOK
絆魂は基本的にクリーチャーが持っている能力ですが、戦闘によるダメージ以外でも絆魂のライフ回復は有効です。
ダメージを与える能力、格闘、対象にとってダメージを与える効果などなど。
絆魂を持っている発生源が与えたダメージならなんでもOKです。
ダメージと回復が同時
絆魂による回復はダメージを与えることと同時に行われるため、以下のようなシチュエーションが起こり得ます。
防御プレイヤーの残りライフは2点。そしてコントロールしているクリーチャーは対戦相手の方が多いという危機的状況。
相手はこのチャンスを逃すまいと2体のクリーチャーで攻撃してきました。
これでは片方の攻撃を防ぐことができず、3点のダメージを受け敗北してしまうところですが……
防御プレイヤーへの直接攻撃と同時に、絆魂持ちのブロック・クリーチャーが戦闘で2点のダメージを与えたことによりライフが2点増加。
残りライフ2から3点ダメージと2点回復が同時に計算され、結果的に残りライフ1点で敗北を免れます。
対戦相手に絆魂持ちのクリーチャーがいる場合は、絆魂による回復を考慮し、トドメをさせるかどうか要確認。
ダメージを与えたぶんだけ回復
「絆魂を持つパワー2のクリーチャー」と「タフネス1のクリーチャー」が戦闘したとき、絆魂によって得られるライフは1点……ではなく2点です。
原則として戦闘ダメージはパワーに等しい値を、能力や呪文によるダメージは指定された値をそのまま与えます。そのクリーチャーのタフネスがダメージの上限値となることはありません。
タフネスをRPGのHPのようなものだと捉えていると勘違いしやすいので注意。
ダメージを与えないと回復しない
絆魂は与えたダメージだけ回復する能力なので、攻撃してもダメージを与えられなかったのなら当然ライフは増えません。
例えば、ブロック・クリーチャーが対応するプロテクションを持っていると、プロテクションのダメージ軽減効果によりライフ回復も妨げられます。
また、ブロック・クリーチャーを指定された後にそのクリーチャーがバウンスされたケースも同様です。(トランプルを持っている場合を除く。参考:トランプルの効果について解説)
まとめ
- 絆魂は与えたダメージだけライフを回復させる能力。
- ダメージを与える手段は問わない。
- ダメージを与えると同時に回復する。