『マジック・ザ・ギャザリング』のルールを私自身も学びながら紹介するMTGメモ。
今回はキーワード能力『接死』について書いていきたいと思います。
文字通り「接すると死ぬ」能力ですが、応用の幅が広いので詳しく知っておくと様々な局面で役立つはずです。
接死とは
MTG公式サイトの『マジック総合ルール』から接死の定義を引用しました。
702.2a 接死は常在型能力である。
702.2b 最後に状況起因処理をチェックした以降に接死を持つ発生源からのダメージを与えられた、タフネスが0よりも大きいクリーチャーは、状況起因処理によって破壊される。rule 704 参照。
702.2c 0点でない戦闘ダメージが接死を持つ発生源によってクリーチャーに割り振られた場合、戦闘ダメージの割り振りが適正かどうかを判断する上で、それはそのクリーチャーのタフネスによらず致死ダメージとして扱われる。rule 510.1c-d 参照。
702.2d 接死ルールは接死 ダメージを与えるオブジェクトがどの領域にあっても機能する。
702.2e 効果によってダメージを与える前にそのオブジェクトが領域を変更した場合、そのオブジェクトが接死を持つかどうかを決定するために最後の情報が用いられる。
702.2f 一つのオブジェクトに複数の接死があっても効果は変わらない。
接死の効果
次に接死の基本的な効果について解説していきます。
通常クリーチャーが戦闘した場合
通常、クリーチャー同士の戦闘ではお互いパワーの値だけ相手にダメージを与えます。
そして、タフネス以上の戦闘ダメージを与えられたクリーチャーは破壊。致死ダメージに至らなかったクリーチャーのダメージはターン終了時に取り除かれる……というのが一般的な流れです。
接死クリーチャーが戦闘した場合
接死は「クリーチャーにダメージを与えたら破壊できる」という能力です。
どれだけパワーとタフネスに差があったとしても、接死クリーチャーから1点でもダメージを受けたクリーチャーはその時点で死亡。
接死を持つクリーチャーが1体戦場にいるだけで対戦相手は攻撃もブロックもやりづらくなるでしょう。
接死の詳しいルール
接死の効果について、勘違いしがちな点や知っておくと役立つルールをまとめました。
戦闘以外のダメージでも有効
接死の効果は戦闘だけでなく、接死を持ったクリーチャーが発生源のダメージすべてに適用されます。
クリーチャー同士がぶつかり合う『格闘』はもちろんのこと、ダメージを飛ばす効果、クリーチャーのパワーに等しいダメージを与える効果なども、発生源が接死持ちクリーチャーであれば接死の効果によって死亡。
クリーチャーを参照してダメージを与える手段がクリーチャー確定除去に早変わりします。
特にリミテッドで使えるテクニックなのでぜひ覚えておきましょう。
パワーの値だけブロッカーを破壊できる
攻撃クリーチャーが複数のクリーチャーにブロックされた場合、まずダメージを割り振る順番を決めます。
そして1体目のブロック・クリーチャーから致死ダメージ、つまりタフネスと同じ値のダメージを割り振っていくわけですが……
接死の「1点でもダメージを与えたら破壊」という効果はこの複数ブロック時のダメージ割り振りにも有効。
攻撃クリーチャーが接死を持っているならブロック・クリーチャーへの致死ダメージは一律1点。そのため、パワーの値だけブロック・クリーチャーを破壊することが可能です。
この「致死ダメージは1点」はブロック・クリーチャーが『プロテクション』や『破壊不能』を持っていても関係ナシ。(もちろん破壊は出来ない)
さらにトランプルが組み合わさると余剰ダメージが対戦相手へ貫通。非常に突破力の高いクリーチャーが誕生します。
ダメージを与えられない相手には無効
接死による破壊はダメージを1点でも通すことが条件。
逆に言えば、対応する『プロテクション』や『ダメージ軽減』の能力など、1点もダメージを与えられない相手には効果を発揮しません。
また、接死はクリーチャーを破壊する能力なので、それ自体を否定する破壊不能持ちのクリーチャーも破壊することはできません。
プレインズウォーカーには無効
接死の対象はクリーチャーのみ。
プレイヤーはもちろん、プレインズウォーカーも対象外です。
まとめ
- 接死はダメージを与えたクリーチャーを確実に破壊する能力。
- 戦闘以外でもダメージの発生源が接死持ちのクリーチャーなら有効。
- ブロック・クリーチャーへの致死ダメージが1点になるので複数ブロックに強い。
- ダメージを与えられない相手には無効。
- プレインズウォーカーには無効。
当然、パワーがゼロのクリーチャーが接死を持っていても宝の持ち腐れです。