デレステの『Pretty Liar』コミュの感想を書きました。
文章だけだとまとまりがつかないのでコミュを時系列通りにたどりながら思ったことを書きつられています。
コミュについて
今回のイベントの主役は高垣楓と速水奏の二人組ユニット「ミステリアスアイズ」。
お仕事内容はフランスでの映画撮影ですが、その間役作りを兼ねて二人暮しをさせる模様。そしてその過程で「お互いを信頼する」ことができたならユニットとして活動もさせると。このプロデューサー、なにかにつけてアイドル達に共同生活させようとしますね笑。
さて、ユニット名の通りミステリアスな魅力を持つ美女ふたりの禁断の二人暮らし、その実態は……。
案の定、奏さんが楓さんの介護面倒を見ることに。公私ともにミステリアス・孤高・謎多き女として振る舞っている奏さんに対し、「神秘の歌姫」という世間からのイメージとは裏腹にお酒好きのダジャレ好きで自然体な楓さん。似たもの同士のようですがその人となりは対照的な印象です。
すっかり飲ん兵衛キャラが定着した楓さんですが、これは元々人見知りだった彼女が身につけたコミュニケーション術なのかもしれません。
そんなこんなで仲よさげに二人暮らしを続ける二人。ですがまだ完璧な信頼関係は築けていない様子。
素面モードでは自身のアイドル像を語りそうになるもののすぐにはぐらかす楓さん。
が、ほろ酔い(泥酔?)モードだと饒舌になってしまうのかつい本音が出てしまいます。
このセリフ、奏さんはわりとムッとしてそう笑。
「他者によって作られた先入観で自分を見られるのは息苦しい。作られたイメージではなく、ありのままの高垣楓を見てほしい」と、自身のアイドル像を語ります。
その考えに対しどこか不満げな奏さん。「だったらありのままの姿を教えたるわ!」と次のインタビューのお仕事で記者に楓さんのみっともない一面を暴露しますが……。
むしろ評価はうなぎのぼり。奏「ぐぬぬ」
さておき何やら不穏な空気になってしまった二人。
楓さんは対話による解決を試みます。が相手は本心を見せないことで有名なあの奏さん。一筋縄ではいきませんが楓さんはあくまで冷静に話し合いを持ちかけます。この辺はさすが大人ですね。奏さんの相方が同世代だったらとんでもないピリピリムードになって第三者の直接的な介入がないと話がまとまらなそう。
楓さんの真摯な説得に奏さんが口を開き始めます。苛立ちの原因は、楓さんに幻想を押し付けてしまった自分自身に対してだと。
常々「ありのままの自分を見てほしい」とこぼしていた楓さん。そんな彼女に奏さんは嫉妬と憧れを抱いていました。この言葉は「ありのままの自分でもアイドルとしていられる」という自信がなければ口に出せないからです。(と奏さんは思っていた)
(上の画像は実際の会話の流れとは前後しています)一方、奏さん自身は自分がありのままの姿では輝くことはできないと思っています。だから嘘をつく。背伸びをして、他者が自分に抱くイメージ・期待に応え演じることでアイドルたり得ています。
そんな彼女が楓さんのスタンスに嫉妬し憧れるのはごく自然なことでしょう。
しかしその憧れは自身が楓さんに押し付けた幻想でした。今回の共同生活・撮影・インタビューを経て、楓さんの願望は「何をしても神秘の歌姫という概念で片付けられてしまう」疲弊から来ている、と奏さんは解釈しました。
自分の本心を冷静に言語化された楓さん。しかしどこか心に引っかかるものがあるようです。
答えを探すべく奏さんに「速水奏のアイドルとしての在り方」を問いかける楓さん。
嘘でも綺麗でいたい、という本音。
「嘘」というとどうしてもマイナスイメージがつきまといますが、それは悪意をもって人を傷つける類の嘘であり、奏さんがつく嘘は他人が否定できるものではありません。
また、「嘘」は文字通り嘘ですが、その嘘は自分が望んでついたものです。であれば嘘も自分の本心の一部であるとも言えます。
真逆のアイドル観を知ったことで本心に隠れていた矛盾に気づいた楓さん。
自分が望む高垣楓。「真実」だけが真実ではなく、嘘も真実も全てひっくるめて自分。
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「ありのままを見てほしい」と思いつつも、ありのままの姿を失望されたり否定されたりする怖さを知らなかった楓さん。
楓さんの願望は奏さんが嘘をつく理由と同義でした。
かくして、速水奏の「嘘」と高垣楓の「真実」が交わったことで速水奏の「真実」と高垣楓の「嘘」が表出し、
映画の役どころと重なるようにお互いの理解が深まり、
ユニット結成と至ります。
この二人が絆を深めるには異国での二人暮らしが最適だったと。プロデューサーはそこまで見越して……?
二人について
高垣楓というアイドルは昔からとても人気ですし、1年前に悲願のシンデレラガールにも輝きました。もはや非の打ち所がない彼女ですが、言い換えるとこのままでは変化や成長を描きづらいキャラクターだったんじゃないかと思います。
(上の画像はこいかぜコミュより)そんな彼女の根幹をなす「ありのままの姿を見せたい」というコンセプト。今回のコミュではそこに切り込んできました。
速水奏についても「自身の内面を明確に吐露させた上でより良い嘘をついてみせる」という成長が描かれています。
三周年コミュのガールズ・イン・ザ・フロンティアで示された「停滞感を打ち破り最前線を歩み続ける」といった新たなテーマが早速活かされたコミュだと思いました。キャラクター性の変化は時に反発を生むこともありますが、記号的なキャラクターではなく多様性のある1人の人間として描くことを目指しているのではないでしょうか。
プロデューサーにとって彼女たちが「高垣楓」であり「速水奏」であることは変わらないのだと思います。
感想を書いた感想
「なんだか難題」なコミュでした。
「次のコミュから感想記事でも書いてみっか」と軽い気持ちで始めたらとんでもないものにぶち当たりました。「〇〇ちゃんのここがかわいいよね」みたいなノリにするつもりだったんですが。デレステ歴1年未満のにわかPなのでモバはもちろん全イベントコミュも見れていない状態で読んでいいコミュだったんでしょうか。
自分でもよく納得のいっていない箇所もありますし、レイジーレイジーからの流れや奏さんと宮本・楓さんと瑞樹さんの関係性なんかも語れるところがありますが、とりあえず終わらせろの精神でミステリアスアイズの二人のみに言及しています。お許しください。
自分の心ですらわからないんだから他人の心情なんてわかるわけがありません。奏さんもこう言ってることだからとにかく良し!