『マジック・ザ・ギャザリング』のルールを私自身も学びながら紹介するMTGメモ。
今回はキーワード能力『破壊不能』について書いていきます。
文字通り破壊されなくなる能力ですが、無敵というわけではありません。対処方法はいくつもありますので必ず覚えておきましょう。
破壊不能とは
MTG公式サイトの『マジック総合ルール』から破壊不能の定義を引用しました。
702.12a 破壊不能は常在型能力である。
702.12b 破壊不能を持つパーマネントは破壊されない。そのパーマネントは致死ダメージで破壊されることもなく、致死ダメージをチェックする状況起因処理を無視する(rule 704.5g 参照)。
702.12c 1つのパーマネントに複数の破壊不能があっても効果は変わらない。
破壊不能の効果
それでは『破壊不能』の具体的な効果について説明していきます。
致死ダメージで破壊されない
『破壊不能』を持ったクリーチャーは、タフネス以上のダメージ(致死ダメージ)を受けても破壊されることはありません。
これは戦闘ダメージの他、火力呪文や何らかの能力によるダメージでも同様です。
なお、破壊されないだけであってダメージ自体は乗ります。絆魂持ちのクリーチャーと戦闘したらパワーの値だけ回復されますし、トランプル持ちクリーチャーの貫通ダメージも通常通り計算されます。
破壊する効果で破壊されない
『破壊不能』は「対象を破壊する」と言った効果も防ぐことができます。
なお、破壊不能はクリーチャーだけでなくパーマネントであれば持つことが可能で、同様に効果を発揮します。
例えば、破壊不能を持つアーティファクトなら「アーティファクトを破壊する」効果の対象に取られても破壊されることはありません。
全体破壊で破壊されない
全体破壊呪文はクリーチャーを対象に取りませんが、だからといって破壊不能を無視することはできません。
接死能力で破壊されない
『破壊不能』を持つクリーチャーは、接死持ちクリーチャーを発生源とするダメージを受けたとしても破壊されません。
接死は「破壊する」能力なので当然といえば当然ですね。
破壊不能でも除去する方法
一見無敵に思える『破壊不能』能力ですが、除去手段は複数存在します。
追放による除去
パーマネントを別空間に送ってしまう追放効果であれば破壊不能だろうと関係なく除去可能です。
なお、『焦熱の竜火』のように「死亡の代わりに追放する」効果を持った火力呪文もありますが、これは死亡(破壊)が前提のため、破壊不能クリーチャーを追放するといったことはできません。
生け贄に捧げる
「生け贄に捧げる」は「破壊する」と異なる効果であり、選ばれたパーマネントが破壊不能を持っていたとしても墓地に送られます。
選択権は対戦相手にあるものの、戦場に破壊不能クリーチャー1体のみであれば狙って除去も可能です。
また、追加コストとしてパーマネントを生け贄に捧げる呪文を唱える際、自身の破壊不能パーマネントを選ぶことも出来ますが、この場合も墓地に送られるので注意。
タフネスをゼロにする
タフネスをマイナス修整する効果によって数値がゼロ以下になった場合、状況起因処理によってクリーチャーは即座に墓地へ行きます。
これは「タフネスがゼロ以下のクリーチャーは存在できない」というマジックの大原則によるもの。破壊扱いではないため破壊不能で防ぐことはできません。
注意点としては、あくまでマイナス修整によってタフネスをゼロにする必要があること。
2点のダメージを受けた状態の『太陽冠のヘリオッド』(5/5破壊不能)に『闇の掌握』の-4/-4修整を重ねたとしても、それは「1/1の破壊不能クリーチャーが2点ダメージを受けている状態」です。
タフネスは1あるので状況起因処理によって墓地に送られることはありませんし、破壊不能なので致死ダメージで破壊されることもありません。
バウンス
『破壊不能』は破壊を防ぐだけで能力・呪文の対象に取ることはできるので、バウンスも一時的ではありますが有効です。
そこなら打ち消しやハンデスに繋げれば墓地に送ることも可能。
行動制限オーラ
疑似除去ではありますが、エンチャントしたパーマネントの行動を制限するオーラも有効です。
ただし、この手のオーラは「攻撃ブロックは出来ないが起動型能力は使える」「起動型能力は使えないが常在型・誘発型能力は有効」と完全な無力化にはならないことが多いので注意。
破壊不能を消去
当たり前ですが『破壊不能』能力を無くすことができれば通常通り破壊できます。
なお、ダメージ自体は破壊不能であっても通るので、致死ダメージを受けている状態で破壊不能を失えば即座に死亡します。ダメージを与える前に破壊不能を消さなければならないわけではありません。
まとめ
- 破壊不能を持つパーマネントはダメージや破壊効果によって除去されない。
- 追放などの破壊以外の方法で除去することは可能。