リジェネグシオン加入イベント「忌まわしき青の組曲」のイベスト、とても面白かったですね。
フェニックスがどうなるのかも気になりますが、このイベントで盛り上がったのはなんと言ってもアスラフィルとグシオンでしょうか。
感覚派で生粋の天才アスラフィルと理屈屋で努力の天才グシオン。相反する2人の関係性にやられるソロモン王が続出。
「スラグシ」なるカップリングが出来あがるほどの反響がありました。
が、実はアスラフィルのキャラストもかなりの良シナリオで、こちらでも「尊い」カップリングが誕生しています。
というわけで、今回はアスラフィルのキャラストのあらすじと感想について書きたいと思います。
あらすじ
アスラフィルのキャラストはソロモン達と出会う前のいわゆる前日譚が描かれています。
そもそも純正メギドである彼女がなぜヴァイガルドの地で楽団員として生きていたのか──。
サタナイルのキャラストで描かれていたように、音楽を嗜んでいた罪で懲罰房送りになったアスラフィル。彼女もサタナイルやバールゼフォンと同様に、音楽の軍事転用を目的とした研究に務めることを条件に開放され、ヴァイガルドに潜入していました。
しかし、勝手気ままで戦争にも興味がない彼女では研究の成果は芳しくありません。
そんな状況に胃を痛めていたのがアスラフィルのお目付け役であるモブメギドのシオハオ。
真面目で仕事熱心ですが平均的メギドラル脳である彼女には、音楽の存在意義もアスラフィルの音によるコミュニケーションも全く理解できるものではなく、困惑するばかりです。
そんな中、アスラフィルは偶然出会った楽団と意気投合します。
メギドラルにはほとんどいなかった、音楽の楽しさを共有できる相手。そんな同志に出会えたアスラフィルは珍しく喜びを爆発させます。(無表情で)
こうして、アスラフィルは同志と行動を共にするため、シオハオは音楽に軍事用途を見出す研究のためと、それぞれ違う思惑を抱えながら楽団に参加します。
音楽を愛する者同士、楽団メンバーと時にはぶつかりながらも友情を深めていくアスラフィル。喋ることが苦手な彼女にとって唯一のコミュニケーションツールである「演奏」も彼らはすんなりと理解してくれます。
そして、シオハオもこの生活の中で少しずつ変化が訪れます。
かつては単なる音の羅列としか思えなかったアスラフィルの演奏。それに感情が込められていることを理解しはじめます。
シオハオはようやくアスラフィルのことを理解し、コミュニケーションが取れるようになりました。
別の日、アスラフィルは幻獣たちの群れが街に接近していることを察知します。
口で説明することのできない彼女は演奏で人々を惹きつけながら町の外へ出ることで住民を避難させます。その後、再度街に戻り「帰れ」の演奏で見事幻獣を撃退。
実はこの幻獣、サタナイルがフォトン回収任務のために送りこんだもの。音で調教された幻獣たちはアスラフィルの演奏にも反応してしまったようです。
幻獣の襲撃がメギドによるものだと勘づいたシオハオは、アスラフィルが別働隊を活動を妨害してしまったこと、そしてなによりメギドの立場でありながらヴィータを助けたことに危機感を覚えます。
そして、ついに袂を分かつ決断をしました。
シオハオはアスラフィル何も告げずにメギドラルに帰還。上司にこう報告します。
自分の不注意でアスラフィルは戦死したと。
過去の実績のおかげで極刑は免れたものの、シオハオは大きなリスクを背負ってまでアスラフィルがヴィータとして音楽とともに生きる道を作りました。
かつては理解できなかったアスラフィルの「空が高い」という言葉。今のシオハオならその意味が、澄んだ空気で気持ちが良い空の風情を心で理解ができます。
彼女にとって、自分を変えたアスラフィルは憎たらしくも守らなければならない存在になってしまったようです。
「アンタは音楽が全てだから私がいなくなってもどうせ何も思わないんでしょ?」と自虐するシオハオですが……。
アスラフィルは、きっと今もどこかで元気に暮らしているはずのシオハオに向かって「言葉」を奏でるのでした。
「ありがとう」の気持ちを込めて。
感想&まとめ
うーんこれは良キャラスト……ていうか今まで読んだ中でトップクラスかもしれません。
結局2人は別の道を進むことになりましたが、その分余韻が強い。
しかしシオハオといいグシオンといい、アスラフィルは真面目な秀才タイプを無自覚に落とすのが上手いですね笑。
あと、私がキャラストを読んでいる最中ずっと考えていたのは「シオハオ死なないでくれ!」ってことです笑。先にイベストを読んでいたので「楽団にシオハオがいないということは……」と不安で仕方ありませんでした。
結局バッドエンドは回避してくれましたが、気になるのはシオハオが幻獣化の改造を受けていたこと、そしてアスラフィルの「きっとまた会える」というフラグめいた発言。
ライター「会えるよ……幻獣体となったシオハオとな!」という展開にならないことを祈ります。
音にフォトンを乗せる技術を持ちながら音楽を理解することができなかったアリキノと、アスラフィルと真摯に向き合うことで音楽を理解し始めたシオハオ。2人の差は一体どこにあったのか──。