私がドコモから『IIJmio』に乗り換えてから約三年が経ちました。『IIJmio』はMVNOの中でも老舗で、格安SIMを代表する会社の1つと言っていいほどの大手です。
この数年間でMVNOの認知度は急激に高まり、3大キャリアから乗り換えた方、もしくはこれから乗り換えたいという方もたくさんいると思います。ただ、「MVNOの存在、サービスの質、信頼性についてはよくわからなくて不安。やっぱり3大キャリアのほうがいいのでは」という疑問も持っている方もまだいるのではないでしょうか。
なので今回は、私がMVNOの代表格『IIJmio』を3年間実際に使ってみて感じたメリット、デメリットについてまとめてみました。何か参考になることがあれば幸いです。
IIJmioのサービス内容
まずは『IIJmio』のサービス・料金体系をざっくりと紹介します。
SIMの種類
- データ通信専用SIM
- SMS機能付きSIM
- 音声通話機能付きSIM(みおふぉん)
データ通信専用はその名の通りインターネットの使用のみ。SMS機能付きはショートメールも使用可能に。音声通話機能付きは電話番号が使えて、いわゆるナンバーポータビリティで他社から乗り換える場合はこちらになります。
プランの種類
プランとは月々使える高速回線のデータ使用量、いわゆる「ギガ」のことです。
- ミニマムスタートプラン(3GB)
- ライトスタートプラン(6GB)
- ファミリーシェアプラン(12GB)
データ使用量の繰り越しについて
余ったデータ使用量は次の月に繰り越せます。ただしこの繰り越したデータ使用量の使用期限は繰り越した当月までです。例えば3GBのプランで契約していた場合、最大使えるデータ使用量は1ヶ月全く使わなかった翌月の「3GB+繰り越し分の3GB=6GB」となります。
料金体系はこのSIMとプランの組み合わせで決まります。私は「ドコモ網の音声通話機能付きSIM+ライトスタートプラン(6GB)」で契約しています。このプランの場合の月々の支払いは税込みで2222円です。
IIJmioの使用感
『IIJmio』の回線の使い心地についてまとめてみました。
つながりやすさ
ネットのつながりやすさについてはあまり不満を感じたことはありません。
地下鉄の電車の中でもちゃんとつながります。私の自宅はマンションの中層階ですがアンテナはしっかりと全て立ってくれています。ただ、一部屋内の奥まったところにある狭い空間などでは繋がりにくくなることもあります(ビル内の非常階段・エレベーター内など)。
イレギュラーな通信障害なども起こった記憶はありません。『IIJmio』はドコモの回線を使っているだけあって通信の安定感・信頼性は全体的に高いと言えます。
通信速度
格安SIMは全般的に「ランチタイムに通信速度が落ちる」というのが大きな不満になっていますが、『IIJmio』もその例にもれず昼時の通信速度は正直かなり遅めです。
実際にある1日の朝・昼・夜の通信速度を測ってみました。日によって結構変わることもあるので参考程度に見てください。
昼以外で明らかに遅いと感じることはあまりありません。問題の昼時ですが、一応1Mbps以上出ることもあります。ただこの時間帯の通信速度に関してはあまり安定感がないと言っていいでしょう。
お昼の通信速度の実情
500kbps前後がどのくらいの使い心地かというと、
- テキスト中心のサイトはそこまでストレスではない
- 画像の表示に数秒~十数秒かかる
- 動画も見れないことはないがやはり遅い
こんな感じです。TwitterのTLで流れてくる画像なんかはなかなか表示されないこともあります。動画については通信速度関係なくデータ使用量的に見ることはやめたほうが良いと思います。日常的に見たいのであればWi-Fiを利用したほうがいいでしょう。
では『IIJmio』の通信速度は他社に比べて遅いのかというとそういうことでもないです。「ワイモバイル」や「UQモバイル」などの高速通信が魅力な会社はその分値段も割高になりがちなので、『IIJmio』は値段相応と言えます。
通信データの容量
『IIJmio』のデータ使用量プランは3つあり、多くの方は6GBのライトスタートプランを検討するかと思います。では実際に月6GBでどのくらいネットを使えるでしょうか。
まず私のスマホの使用状況をざっとまとめてみました。
- 主な使用時間は通勤時とお昼で1日平均1時間半〜2時間
- ニュースサイトやまとめブログ、Twitterの閲覧やゲームなど
- YouTubeなど動画サイトや音楽・漫画の配信は使わない
- アプリのインストールやアップデートはWi-Fi接続時に行う
- 家にいる時はWi-Fi使用
これで平日のデータ使用量は平均250MB、多い時で300MBを超えるくらいです。休みの日は出かけない限りほぼゼロ。
月に平日が20日あるとして計算すると250×20=5000MB(5GB)。そこまで余裕があるわけではないですが私のような使い方なら6GBは妥当なデータ量と言えます。
実際、私がこの3年間で6GBを超えてしまったのは1回だけです。ちなみにその時の理由としては「Twitterで漫画家やイラストレーターの方をたくさんフォローするアカウントを作ったから」です。TLの流し見でも画像つきツイートが多いとそれなりの通信量になるようで、その月は積もり積もってTwitterだけでかなりのギガを使っていました。現在はアプリの設定で画像や動画のサムネイルを非表示にしているので問題ありません。
LINEやTwitter、Instagramなど主要SNSのヘビーユーザーだという方は「LINEモバイル」など検討したほうがいいかもしれません。カウントフリー機能を採用していてTwitterの該当SNSはいくら見ても高速通信のデータ使用にカウントされません。
3GBのミニマムスタートプランについてですが、こちらはよほどネットを見ない方向けと考えた方が良いです。メールチェックぐらいしかしない人ですね。
基本的にはライトスタートプランを選ぶのが妥当だと思います。
通信速度の制限
通信制限についても触れておきます。
『IIJmio』で通信制限がかかる条件は以下の2つです。
- クーポン(月々使える高速通信のデータ量のこと)を使い切った時
- 手動でクーポンの使用を切った時
この場合、速度規制がかかり最大200kbpsまでしか出ないようになります。一応200kbpsは出るならまぁ使えないこともないかと思うかもしれませんが、1つ大きな問題があります。
それは「クーポンが切れた状態で直近3日間の通信量が366MBを超えるとさらに速度制限がかかる」ことです。
この状態はもう速度制限というか通信遮断レベルでほぼネットは使えないと言っていいです。Googleの検索結果すらまともに表示されません。
追加でクーポンを購入することもできます。ただ「100MBで300円」と月々のクーポンを使い切るような方だとかなり厳しい値段設定です。どうしてもネット使いたい時の最後の手段にしておきましょう。
なお、裏技?として、
- クーポンを手動でオフにする
- 366MBに到達するまで使用
- 到達次第クーポンをオン
- 3日後、カウントがクリアされたらまたクーポンをオフにする
これを繰り返してクーポン消費を抑えることも可能です。
サービス
『IIJmio』のサービスについては特に特筆するようなことはありません。言い換えればなんのトラブルもなく3年間使うことができているので十分信頼に値する会社と言えます。
ただし、ドコモショップのような実店舗がないことだけは注意してください。何かあったらお店に行って聞く、ということはできません。
まとめ
『IIJmio』はこんな方にオススメです。
- 携帯料金を抑えたい
- 初めてMVNOを利用する
- 携帯電話は必需品なので信頼の置ける会社と契約したい
私が契約した以降も順調に契約者数を増えていますが、サービスの質は安定して維持してくれています。まだ発展途上で新規参入が多い格安SIM界で『IIJmio』の信頼性は高いと言えます。契約プランはわかりやすく、実績もある会社ということで初めてMVNOを利用する方にとってはやはりオススメです。
もし『IIJmio』との契約を決めたのであればパッケージ版を通しての契約がお得です。新規契約時の事務手数料約3000円を節約でき、その上様々なキャンペーンも実施されています。(私は契約当時パッケージの存在を知らずに損していました…。)
また、契約時に紹介コードを入力することで2ヶ月間高速通信のデータ量が1割増しになります。よろしければ私のコードをどうぞ。
紹介コード:687 4831 6278 3023